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【電験三種 独学講座〜理論編〜】1-4. 電気力線と電束

1-4. 電気力線と電束

電気力線とは

電気力線とは、ファラデーが定義した電気の力を視覚的に理解しやすいように仮定した線のことです。電界の強さが E [V/m]の時、単位面積あたり(1m^2あたり)E 本の電気力線が存在します。単位面積で割るということは、密度を表すという意味なので、

電気力線の密度 = 電界の強さ と言う表現もできます。

+Q[C]の点電荷から出てくる電気力線の本数(記号:N)は電荷に比例し、誘電率に反比例します。

$$N=\frac{Q}{ε}$$

電気力線にはいくつかルールがあり、選択の文章問題などに出てくる事があるので覚えておきましょう。

ポイント

1.電気力線は交わったり枝分かれしたりしない
2.電気力線は正電荷から負電荷へ流れ、電気力線の本数は、電荷Qに比例する
3.電気力線は導体の表面から垂直に出て垂直に入る
4.電気力線の向き(接線方向)は電界の向きを表す

 

電束とは

電束とは、電気力線をいくつか束にしたものです。(記号:Ψ(プサイ)  単位:[C] )何本束ねるかは、「誘電率」によって変わります。1[C]を1本の電束で表現します。Q[C]ならQ本の電束がその電荷から出ていることになります。電気力線と同じように、電束を単位面積(1m^2)で割って密度を計算したものを電束密度(記号:D  単位[C/m^2])と言います。

 

電気力線と電束の関係性

電束密度(単位面積当たりの電束の数)と、電気力線密度(単位面積当たりの電気力線の数 = 電荷の強さ)との関係性を式に表してみると、次のような式が成り立ちます。なお、誘電率をεで表します。ε0は真空の誘電率、εrは比誘電率といい、真空の誘電率からの割合を指す記号とご認識ください

$$D=εE=ε_0ε_rE$$

電束は1[C]あたり1本出てくるわけですから、電気力線の本数を求める公式のQ = 電束の数Ψ = εNと考えられます。ΨとNはそれぞれの線の本数を表しているので、それぞれを単位面積で割って密度として考えると、D = εEが簡単に求められますね。

ちなみに、真空の誘電率ε0は約8.8541×10^(-12)です。これをD = εEへ代入して考えると、なんと1129億本くらいの電気力線を電束が束ねていることになります。

 

電気力線の本数について

電束は1[C]あたり1本が生じるのでとても数えやすい概念ですが、電気力線の方はどうでしょうか。+Q[C]の点電荷からは何本の電気力線が通っているのか求めてみましょう。

電界の強さEは

$$E=k\frac{Q}{r^2}$$

でしたね。rは球の半径です。忘れていてもクーロンの法則から導き出せますよ。

電界の強さEは1[m^2]あたりの電気力線の本数と同じですから、1[m^2]あたりE本の電気力線が出ているということになります。この値に球の表面積をかければ+Q[C]の電荷から出る電気力線の本数が求められます。

$$電気力線の本数=k\frac{Q}{r^2}×4πr^2=4πkQ$$

と求める事ができます。

 

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