電磁力

【電験三種 独学講座〜理論編〜】2-1. 磁気力

2-1.磁気力

磁石の性質

さて、これまで静電気について学習してきました。実はこれから学習する磁石の力(磁気力)は、静電気とほとんど同じ考え方で説明する事ができるんです。静電気と磁石が同じ理屈で説明できるなんて、普段生活していたら思いもしませんよね。

磁石が鉄などの金属を引きつける性質を「磁性」と呼びます。また、磁石の先端の一番磁力の強い場所を「磁極」と呼びます。地球の最北端(先端)に北極があるように、磁石の先端は磁極があると覚えましょう。また、これはご存知だと思いますが、磁石にはN極とS極があり、それぞれ正電荷と負電荷のように、同じ極は反発し、異なる極は引力が働きます。念のため、図で再確認しておきましょう。

磁石の性質

 

磁気誘導

鉄が磁石にくっつくのはなぜでしょうか。それは、磁石に近づいた鉄が磁気誘導によって磁石と同じ性質を持つからなんです。例えば磁石のN極を鉄に近づけるとします。すると、「磁気誘導」という現象によって磁石を近づけた鉄の表面にN極とは反対のS極が現れます。そうすると、自動的に反対側にはN極が現れ、鉄自体が磁石のようになります。静電気にも静電誘導という同じような現象が見られます。

鉄は磁石にくっつくのに、1円玉が磁石にくっつかないのはなぜでしょうか?それは、1円玉の素材であるアルミニウムは「非磁性体」と呼ばれる磁石の影響を受けにくい金属だからです。鉄は「磁性体」と言って、自社の影響を簡単に受けてしまう金属というわけです。

電磁誘導の説明画像

磁気のクーロンの法則

磁極の強さを磁荷(磁気量)と呼び、記号はmで表します。単位はWb(ウィーバ)というものを使います。静電気を理解していれば、電荷Qに当たるものとイメージするとわかりやすいかと思います。

磁気のクーロンの法則

$$F=k_m \frac{m_1m_2}{r^2}$$

磁気力Fも静電力と同様に、磁荷の強さに比例し、磁荷間の距離の2乗に反比例する事が分かります。なお、比例定数kmは

$$k_m=\frac{1}{4πμ_0}$$

と表され、これも静電力のクーロンの法則と同じです。唯一の違いは、誘電率εが透磁率μ(今回の場合は真空中の透磁率μ0としています)に置き換わっている事です。透磁率とは、磁気の通りにくさを表す値だと覚えてください。(μが大きくなれば、上式より比例定数kmが小さくなるので、磁気力が弱くなりますよね。)

どちらもクーロンの法則でわかりづらいですが、一般的にクーロンの法則というと静電気の方を指します。(実は磁気力の方も同じクーロンさんが発見したという事で、このような紛らわしいことになっています。)

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