右ねじの法則
電線に電流が流れると、磁界が発生します。電流と磁界には切っても切れない関係がありますが、非常に複雑なお話になるので、電験3種ではそういうものだと考えると良いかと思います。大事なことは、どの向きに電流が流れたら、磁界がどう発生するのかきちんと分かるようになることです。それを可視化するために、中学校でも学習する大変わかりやすい例えがあります。それが、右ねじの法則です。
様々なコイルにおける磁界の強さ
流れる電流の向きや形状によって、磁界の向きや大きさが極まってきます。ここでは、電験3種で覚えておくべき4つのパターンをご紹介します。基本的にこの4つをマスターしておけば困ることはありません。磁界の大きさに関しては、なぜこの式になるかどうかは少し難しい話になってきます。今まで、式は導くものとお伝えしてきましたが、一旦ここは覚えてしまってください。
直線の電流による磁界
電流が直線に流れると、図のように同心円状に磁界が発生します。右ねじの法則で言えば親指が電流の向きで丸まった親指以外の指が磁界の方向を表します。直線電流により発生する磁界の強さHは、下記の式で表されます。(磁界の強さ 記号:H 単位:[A/m])
円形コイルの中心の磁界
電線を円形にしたものをコイルと呼びます。コイルに電流を流すと、その円を通り抜けるように磁界が発生します。ここでは、コイルの中心部に発生する磁界の強さを求める式をご紹介します。直線の電流による磁界と同じように、求める式を覚えてください。
ソレノイドの内部の磁界
円形コイルをたくさん巻いて、それを円筒状に引き伸ばしたものをソレノイドと言います。電験3種では、ソレノイドの内部の磁界の強さを求めるようになる必要があります。
環状ソレノイドの内部の磁界
最後に、ソレノイドをぐるっと円形に丸めた環状ソレノイドの内部に発生する磁界についてご紹介します。