交流とは
直流は電流の向きや大きさが常に一定ですが、交流は少し勝手が違います。イメージとしては、電気が常に行ったり来たりしており、電流の大きさも刻一刻と変わってゆきます。直流は電池、交流は家庭にあるコンセントに使われています。交流の利点は変圧のしやすさにあります。発電所から発電された電気はとても高圧で、それが電柱の変圧器によって家庭で使える電圧になって電気が配られていきます。そのため、変圧のしやすさがとても重要であるから、家庭用のコンセントは交流なのです。
周波数と周期
周波数(記号:f)とは、1秒間で繰り返している波の数のことを言います。単位は[Hz]で表します。交流の電流は絶えずプラスに振れてマイナスに触れることを繰り返しています。このプラスからマイナスへ振れて0に戻るまでを1周期と表現します。周期の記号はTで単位は時間なので[s]です。
瞬時値・平均値・実効値・最大値
これまでの解説で交流は電気の流れが行ったり来たりと波のようになっていることは理解いただけたと思います。この章では、4つの値について学んでいきましょう。瞬時値とは、言葉の通りその時々の瞬間の値のことです。+になったりーになったり、0だったり、その瞬間で大きく変わっていく値のことです。最大値とは、波の最も高い部分の値です。平均値とは、グラフの山の部分の値を平均した値です。最大値に2/πをかけると求めることができます。最後に実効値についてですが、これはつながった負荷に実際に仕事をする量を指しています。家庭用コンセントの交流100[V]の100という値は、この実効値のことです。実効値は最大値に1/√2をかけると求めることができます。このことから、家庭用コンセントの最大値は141.42[V]であることもわかりました。